でん粉製造の起源は古代エジプト及び、ギリシャであると考えられています。
ギリシャでは小麦よりでん粉を製造しそれをアミロン(amylon)と呼んでおり、
フランスでは小麦・その他の植物から製造したものをアミドン(amydon)と
呼んでいたとされています。
ギリシャ語のamylon,フランス語のamydonは共に製粉しないで得られる粉を意味しています。
「百科全書/L‘Encyclopédie(右図下図)」のamydonnierの図版から
当時は小麦を水中に浸漬し、沈殿を取り出すことによってでん粉を製造していたことをうかがい知る事が出来ます。
中世の記録で正確に残っているものは多くありませんが、
16世紀のオランダではでん粉の大規模製造が行われていたとされています。
ドイツにおいては17世紀にトウモロコシを原料にでん粉を製造しており、
18世紀以降は馬鈴薯栽培技術の普及と共に馬鈴薯でん粉の製造方法が発達しました。